<重箱>
<重箱>
今日は母と伊勢丹へ。
輪島キリモトの桐本さんと蒔絵師の中島さんの漆絵と金継ぎの実演と承りをこの土日に行っていると知りまして、母が少しかけてしまった輪島の漆の重箱をなおしたいと言っていたのを思い出し、一緒にお邪魔してきました。
母は、桐の箱にマジックで<重箱>って書いちゃってました!
なんかそれが私にはおかしくておかしくて。伊勢丹でそのマジックの<重箱>って書いてある箱を取り出してる図がおかしくておかしくて一人ツボに入っておりました。
母もお恥ずかしいわ〜、なんて言いながら、でもね、書いとくと何が入ってるか棚を見たときわかるんだもん!とあっけらかんと言ってました。まあ、それくらいラフに使っていたお重箱で、よく運動会などのお弁当箱として使われていました。
その桐の箱の裏には、<なんとかかんとか製>と作者の方の名前が書いてありました。それを桐本さんに見て頂くと、なんと桐本さんの遠いご親戚かもとおっしゃるのでびっくり。今現在はもう作られていないとか。そして、母がその重箱を買ったのが、昭和43年頃とお話すると(我が家は昭和43年頃から数年父の転勤で金沢に住んでいたので)、その頃この作者の方はとても隆盛を極めていらっしゃったと、桐本さんと中島さんがおっしゃるので、わあ〜〜〜まるで<開運!なんでも鑑定団>みたい〜〜!と一人こっそり興奮しておりました。(もしホントに鑑定団だったら「この桐の箱に<重箱>ってマジックで書いてなかったらねえ。」とか言われてますよね、絶対。)
中島さんが手にとり、じーっと見つめて「確かに輪島のだ。」とつぶやいていらっしゃったのが印象的でした。かけてしまっていたところが、蓋の裏側と表のほんのちょこっとだけだったので、なおす際に中島さんに漆絵をあらたにほどこしていただく、という形にはなりませんでしたが、元通りにきれいにしていただき、また使うことができるのはとてもとてもうれしいです。
母は私にこの重箱をあげたい、というので、ありがたく頂戴しようと思います。
そして、棚をのぞいて、箱のマジックの<重箱>ってのを見て「うん、わかりやすい」と思おうと思います。
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