« ゾーーーウーーー | トップページ | くすり »

2006.04.19

粘着テープ/もうひとつの機能

060419_135640060419_140225060419_d

説明のいらない有名なプロダクツだと思いますが、
この線路のテープが好きで愛用しています。

先日も小さなダンボールをこのテープでとめて
郵便局に持って行きました。

小さい近所の郵便局で、椅子に小包をおいて
他の郵便物を窓口でお願いしていると
小さい子がこのテープに釘付けになっていました。
そして、おもむろに、小包の線路を箱の天面から辿り始め、
その手は側面に向かい、椅子にぶつかったら、、
そのまま椅子の上へ、手が動き出しました。

あの子には、線路が椅子の上につながっていくのが
見えていたのでしょうね。
ほほえましいのと同時に、なんかテープの作者の
かわりに?なぜか私が少しばかり感動しました。

+ + +

ちょっと前になりますが「Design」という雑誌を買いました。
その中には、美大生による粘着テープの考案のような記事がありました。
「セカンダリーファンクション」という課題ということです。
文中を要約すると、本来モノの持つ<機能>は
プライマリーファンクションといって、
コップは、液体を飲むという<機能>がそれにあたるというのです。
セカンダリーファンクションというのは、
コップを原稿を押さえる文鎮になったり、意図に応じて人間が
選び取る<機能>がセカンダリーファンクションというのだそうです。

これまた学生達の考えたテープが面白いのです。

海苔柄になっていて包まれたモノが美味しそうに見えたり
歯柄になっていてとめられたダンボールが開くと口が開いたように見えたり
波乗りしているヒト達の柄になっていて、手でちぎるとその切れ端が
波が立ったようになって見えるようになっていたり、、。

最初、へえー面白そーって見ていたら、
実は、私の卒業した学科のゼミで、原研哉さんのゼミだったのです。。
なにぃ〜!とくいついてしまいました。はは。。
ああ、私が行っていた時にも原さんのゼミがあったらなあ、
迷わず受講していたんだけどなあ。

でも、こういったデザインや<機能>の面白さって
仕事の中に自然にその<セカンダリーファンクション>的な視点で
アイデアを出したりしているような気がします。

実践の中でも常に学んでいるのですね。
また、まわりの同業のヒトからも学ぶコトが多いですし
まったく意外なところから、老若男女かまわず
目からウロコな視点を学ぶコトも多いですし
毎日、そこら中にゼミとか授業が転がっていて
日々受講しているようなものです。

まだまだいろいろ吸収したいお年頃。
楽しくモノづくりを続けていきたいです。

|

« ゾーーーウーーー | トップページ | くすり »

コメント

セカンダリーフィクション!
勉強になりました。
何気なくやっている「一人会議」や「二人会議」や思いついては消えていってしまうようなことを体系的に捉えている人がいると思うとうれしくなるね。
あぁ、人間だなぁとか思っちゃう。

こういう、文具や雑貨のお洒落さんなものって、そういった遊び心が発揮できていいな!
と思う。
化粧品でそれやったら、貧乏くさいアイデアになりそう(笑)!→これ先入観かなぁ、私が見つけられていないだけかな。

「美しいボトルがオブジェのように並ぶことで、乙女な気持ちになる」とかもセカンダリーフィクションでしょうか!?

投稿: minori | 2006.04.23 14:18

「美しいボトルがオブジェのように並ぶことで、乙女な気持ちになる」
立派なセカンダリーファンクションだと思う!
だって、本来は、効能とか使い勝手がその化粧品の目的なわけだし、でも、並んでる様子をみてヒトがどう思うかってのは、完璧に別の視点だよね!
例のみかんちゃんは、
・本物のみかんの中にまぜてヒトにプレゼントして驚かそう!
・使い切ったら何か容器として使おう!
そんなことを思わせ、実際にやったヒトがいるということは立派に結果的なセカンダリーファンクションだよね。(結果的というのは、それを売りにした訳ではなかったのでしょ?)
こういうの考えるの楽しいよねえーー♪

投稿: yo! | 2006.04.23 14:56

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 粘着テープ/もうひとつの機能:

« ゾーーーウーーー | トップページ | くすり »